医薬品の研究開発から製造・販売までを行う複合型医薬品企業の株式会社富士薬品(さいたま市大宮区)は、自社グループが運営する「セイムス」をはじめとするドラッグストアにおいて、購買体験をパーソナライズする店頭ストアメディア機「セイムスタッチ」の全店導入を決定しました。
「セイムスタッチ」は、パーソナルプロモーション事業・データ解析事業を手掛けるマギー株式会社(沖縄県)の提供するもので、来店客の過去の購買データをAIが学習し、その日に使えるお客様一人ひとりに最適なクーポンを発券します。
端末には液晶サイネージも付いるので、新商品のキャンペーン情報やリピート購入の促進など、クーポンと動画を使った来店客ごとに最適なプロモーションも展開していきます。セイムス会員は、来店者の約70%を占めるため、「セイムスタッチ」での購買体験のパーソナライズ化を実現することで、ロイヤルカスタマーの拡大が期待できます。
一方、来店客は、店舗に入店したらすぐ、入り口に設置された液晶サイネージ付きの端末に店舗会員カード(セイムスカード)または店舗会員専用アプリ(セイムスアプリ)の会員バーコードをタッチすることで、AIが選んだ“その日に使える自分だけのクーポン”を入手できます。これにより、お得な買い物ができるそうです。なお、新規会員など十分な購買履歴が存在しない場合でも、同様の購買体験ができるよう、専用の企画を準備しているといいます。
昨年8月から東京都・千葉県の一部店舗(204店舗)で試験的に導入。試験導入の期間に行った検証では、来店頻度や1人あたりの購入金額などの改善や、商品のリピート購買率が向上したほか、キャンペーンやサンプリングの投資効率の改善にも効果が見られました。その結果を受けて、このたびの全店への導入決定となりました。
富士薬品ドラッグストアグループにおける「セイムスタッチ」の導入は、今年6月末までに関東圏の全店導入、9月末までにドラッグユタカを除く全923店舗への導入が完了予定です。また、「セイムスタッチ」の認知と利用拡大に努め、来年3月までにセイムス会員のタッチ率5割をめざします。
富士薬品は、配置薬販売事業に加えて、ドラッグストア・調剤薬局事業、医薬品製造事業、医薬品研究開発事業、医療用医薬品販売事業を展開する複合型医薬品企業です。グループ全体で日本全国に1,365店舗(2023年3月末時点)を展開する「セイムス」ブランドを中心とした調剤薬局・ドラッグストアと、全国に広がるラストワンマイルを埋める配置薬販売ネットワーク、そして医療用医薬品の研究開発力を生かし事業を展開しています。
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